アメリカ・ウィルミントンの教会(ドーラ・スクーンメーカー宣教師の出身教会)の礼拝で特別祈祷
2024年11月17日、アメリカイリノイ州のウィルミントン第一合同メソジスト教会(First United Methodist Church of Wilmington)においてドーラ・スクーンメーカーの働きとその実りである青山学院150周年を覚え感謝する特別礼拝を持ちました。この礼拝には、スクーンメーカー常設展示が開設されているグランディ郡歴史協会・博物館、ウィルミントン歴史協会、校友会シカゴ支部のメンバー3名も参加しました。ウィルミントンは、スクーンメーカーが8歳の時に日曜学校連盟から出版された、米国での初めての女性海外宣教師の人生と信仰についての一冊の本と出会い、宣教師になりたいという夢を抱くことになった重要な場所です。第一合同メソジスト教会のハリエット クロス牧師並びに、同教会の会員の皆様に、ウィルミントンと言う地でのドーラ・スクーンメーカーと、青山学院150周年への礼拝の重要性を理解して頂き、賛同とご協力を得ることにより今回の特別礼拝が実現しました。
礼拝では、青山学院校友会シカゴ支部より、この特別礼拝に対してのお礼の言葉を述べさせて頂きました。ハリエットクロス牧師のスクーンメーカーの過去の資料にもとづいたお話や(SERMON-説教)、祈祷はすばらしく出席者全員で、前日に日本でおこなわれました青山学院150周年式典での礼拝に続き、日米で心を一つにして祈りをささげることが出来ました。 また、この特別礼拝は青山学院にもご協力と公認をして頂き、11月20日付け「学院ニュース」で紹介されております。
https://www.aoyamagakuin.jp/
https://www.aoyamagakuin.jp/news/2024/1121_01
当日の礼拝終了後に、教会でのコーヒーアワーを挟み、クロス牧師様、グランディ郡歴史協会の方、シカゴ支部会員で、ウィルミントン第一合同メソジスト教会から車で5分の所にあります、スクーンメーカーの父親のジェイコブ(Jacob)と妹のルイーザ(Louisa)の墓所に行き、墓石周りの落ち葉を取り除き献花をし、その後クロス牧師様が墓石の前で、お祈りを奉げました。午後1時には、当日予定されていました、全ての行事を無事終了することができました。
校友会シカゴ支部は、支部会員どうしの親睦・互助の活動に加え、スクーンメーカーの日本でのお働きと海外宣教への貢献を地元の人々と共に、長く記憶に残るような活動、地元の人々との交流活動、そして青山学院に貢献が出来るような活動を、今後も実施して行きたいと考えております。
青山学院校友会
シカゴ支部
伊藤泰彦






青山学院創立150周年記念 懇親会開催報告
校友会シカゴ支部は、青山学院創立150周年を記念して、11月9日に懇親会をシカゴ近郊の日本食レストランで、開催いたしました。シカゴ支部の会員は、シカゴ市があるイリノイ州を中心に、インディアナ州、ミシガン州、オハイオ州の米国中西部在住の会員から成り立っています。通常総会は、ZOOMを使用して、各州の会員と連帯をしておりますが、今回の懇親会の集まりには、インディアナ州の会員の方が初めて対面で参加されました(車での移動距離が長いので、ご夫婦での参加となりました。)
この懇親会では、米国の地で我々が、このように集うことが出来るのも、青山学院で学んだこと、そして校友会組織が有ることに感謝し、当日配布した資料により、青山学院創立に繋がる三つの源流を築いた3名の宣教師のお働きと、後援者を再度心にとめ、宣教師の使命を再認識し、その使命が我々のサーバント・リーダーとして広まることを、お互いに自覚することが出来るような時間を持ちました。テーブルには、Aoyama Gakuin General Guide (2015) English versionからの、Dora・E・Schoonmaker, Julius Soper, Robert・S・ Maclay, John・F ・Goucherの小さな肖像画と英文の説明文を掲げました。
その後、会員の間の歓談となりました。学生時代の話、現在の様子、共通の話題などで盛り上がり、レストランの閉店時まで話が尽きず、楽しい時間を過ごしました。
シカゴ支部
伊藤泰彦

サーバントリーダーのディスカッション

懇談後の集合写真と3名の宣教師と後援者
のデイスプレイ(Aoyama Gakuin General Guide (2015) English versionより)
青山学院宗教部長 伊藤悟先生のシカゴご訪問と校友会懇親会
青山学院宗教部長・教育人間科学部教授の伊藤悟先生が、2024年7月26日から8月1日まで、米国シカゴをご訪問なされました。このシカゴご訪問で、イリノイ州Morris 市にあります、グランディ郡歴史協会博物館でのドーラ・E・スクーンメーカー常設展示の視察、Morris市長との会談、スクーンメーカーが幼少期から青春時代を過ごしたWilmington, Channahon地域の視察、スクーンメーカーとゆかりのある、エバンストンのFirst United Methodist Church Evanstonのご訪問と日曜礼拝への参加並びに同教会の方々との懇談、そして、Frances Willard House 博物館、大学資料書庫などを探索されました。
今から遡ること154年前の1870年に、メソディスト監督派婦人海外伝道局 (The Woman’s Foreign Missionary Society of the Methodist Episcopal Church略称WFMS-MEC)のノースウエスタン支部がシカゴ近郊に結成され、この支部組織からドーラ・E・スクーンメーカーが日本に派遣されています。当時スクーンメーカーの他にも、女性宣教師がこの支部から中国、インドなどに派遣され、シカゴ地域は女性宣教師の米国からの海外派遣に関しての同派の拠点になっていました。当時の資料は、現在ノースウエスタン大学のGarrett–Evangelical Theological Seminaryのアーカイブに集められていいるようですので、今後の調査が期待されます。
この伊藤悟先生のシカゴご訪問には、移動とスペースの関係上、米国に滞在されていた青山学院大学コミュニティ人間科学部の河見誠教授、青山学院校友会シカゴ支部支部長、同支部事務局長(全日程の内一部)の3名が同行いたしました。また、9月22日(日)に開催した、シカゴ支部秋の総会で、このご訪問の件を参加シカゴ支部会員に報告し、これらの訪問を共有しました。
8月28日の夜は、青山学院の卒業生がオーナーの、Trino Ramenレストランにて校友会シカゴ支部会員との懇親会を開催し、青山学院近況、会員の紹介と現在、そして「響け、青学マインド」について出席者と歓談され、会話が途切れず閉店まで残り、インフォマーティブで楽しい時間を皆で過ごすことが出来しました。

青山学院宗教部長・教育人間科学部 伊藤悟教授とMorris市Chris Brown市長

伊藤悟教授、Morris市Chris Brown市長とグランディ郡歴史協会の皆さん

エバンストンのFirst United Methodist Church大礼拝堂で同教会の牧師様と教会スタッフの皆さん

同教会の右ウイングの小礼拝堂にて

伊藤悟先生とシカゴ支部の皆さん
米国イリノイ州グランディ郡歴史協会博物館におけるドーラ・E・スクーンメーカーの人生を辿る常設展示と現地でのオープニングイベント
1.グランディ郡歴史協会博物館のスクーンメーカーの常設展示について
グランディ郡歴史協会博物館は1923年に組織され、1875年以来のモリス・ヘラルド新聞のマイクロフィルム等の資料を収集・保管しており、これらの資料の中に、スクーンメーカーの日本での宣教前に関連した資料が有ります。(同博物館に関しましては、資料1をご参照ください)。これらの資料の内の主だった資料は、棚村惠子先生(元青山学院女子短期大学講師、元東京女子大学教授)が、2004年に上梓されましたご高著『しなやかに夢を生きる-青山学院の歴史を拓いた人 ドーラ・E・スクーンメーカーの生涯』にも記録されております。
ドーラ・E・スクーンメーカーは1851年ニューヨーク州ウルスター郡オリバー町で生まれ、5歳の時家族と共にイリノイ州、グランディ郡ウィルミントンに移住しました。その後同じくグランディ郡のシャナハン、モリス町と移動し、23歳で日本に渡航するまでは、宣教の準備のためにモリスの高校で教師をしていました。また、日本から帰国後はシカゴ市のダウンタウンに住み、その後晩年はロスアンジェルスで過ごしています。グランディ郡歴史協会博物館での、このスクーンメーカー常設展示では、スクーンメーカーの人生を下の6つステージにて展示をしております。
同展示資料には、青山学院資料センター、青山学院歴史研究所から送って頂いたスクーンメーカー関連の資料も展示しております。これに加えまして、現在の青山学院を紹介するコーナーと、棚村惠子先生と米国人でスクーンメーカーを研究された米国在住のDr. Elizabeth Edar(Smithsonian Institute学芸員)の著書を紹介するコーナーも設けました。

1. Dream Big - In the Small World of Illinois (大きな夢を抱く-イリノイの小さな世界で)

2. Chasing Dreams - To the Wide, Wide World (夢を求めて-広い、広い世界へ向かって)

3. From America to Japan (アメリカから日本へ)

4. Living the Dream (夢を生きる)

5. Connecting Dreams - From Japan to America (夢をつなぐ-日本からアメリカへ)※帰米後

6. Dream Memory - From Chicago to California (夢を覚えつつ-シカゴからカリフォルニアへ)

上の写真は、現在の青山学院を紹介するコーナー。

上の写真は、棚村惠子先生と米国人でスクーンメーカーを研究された米国在住のDr.Elizabeth Edar(Smithsonian Institute学芸員)の著書を紹介するコーナー。葛飾北斎の絵は、棚村惠子先生から博物館スタッフに贈られた記念品。
ステージ「1」と「2」では、グランディ郡歴史協会博物館にある資料の古地図、スクーンメーカーに影響を与えた人、支援をしてくれた人々を紹介することにより、スクーンメーカーが海外での宣教に興味を持ち、実際に日本に行くに至るまでの本人と人々との結びつき、本人の生活などを重点的に紹介しています。
2.6月29日のドーラ・E・スクーンメーカーの人生を辿る展示現地でオープニングイベント
6月29日にスクーンメーカーの人生を辿る展示現地でオープニングイベントを開催いたしました。イベントに関しては、すでに青山学院ウェブサイトニュース や150周年特設サイト「ニュース」 で、報告されていますので、詳細は下のリンクからオープニングイベント内容をご覧頂ければと思います。ここでは、それらの記事には掲載しておりません、式次第と式典の様子をご紹介いたします。オープニングイベントの総参加者数は、64名でした。
青山学院ウェブサイトニュース (Aoyama Gakuin WEB site News)
https://www.aoyamagakuin.jp/news/2024/0709_03
150周年特設サイト 「ニュース」 (150 Years Anniversary Special Site News)
https://150th.pj.aoyamagakuin.jp/

オープニングセレモニー式次第と来賓リスト

オープニングセレモニーの様子
3.イリノイ州モリス市とグランディ郡周辺のスクーンメーカーに関する資料
この常設展示以外にも、イリノイ州モリス市とグランディ郡周辺には、スクーンメーカーにまつわる建物、スクーンメーカーの父親、妹のお墓なども存在しています。さらに、この校友会活動報告には、スクーンメーカーが、1874年9月20日に海外各地へ赴く女性宣教師達の出発壮行会に参加し、参加者と共に今後の日本での活躍への祈りを捧げました、シカゴ近郊にあるエバンストン第一メソディスト教会の紹介も含めました。資料2にはこれらの内主だった写真を、掲載いたしましたのでご覧ください。写真撮影時期は、2023年と2024年です。
4.今後の計画について
今後のスクーンメーカーの常設展示に関しましては、グランディ郡歴史協会及び博物館には、当時の資料にアクセス出来る状態になっており、まだ未調査、未整理の資料もあります。また、スクーンメーカーが日本から帰米後のシカゴでの生活に関しては、あまり調査がされておりません。そこで、グランディ郡歴史協会、青山学院関係部署、並びに校友会シカゴ支部とで時間を掛けてスクーンメーカーに関する資料の継続調査を行なっていく事を計画しております。また、モリス市、グランディ郡地域以外のスクーンメーカーと関連のある教会、場所等の調査並びに家系図・新聞検索ソフトウエアを使用した調査も並行して行なっていくことを計画しています。
<資料1> グランディ郡歴史協会と同博物館について
The Grundy County Historical Society & Museum
510 W. Illinois Ave., Morris, IL. USA
グランディ郡歴史協会の使命は、文化的、社会的、地質学的、人類学的な要素に関連する郡の過去に関する物品を永久的な場所で収蔵し、保存し、展示することです。グランディ郡歴史協会並びに博物館は非営利団体で、同協会は独立して運営しています。毎年、モリス市とグランディ郡へ助成金を申請し、更に資金は、募金イベント、会員費、寄付からも集めています。グランディ郡歴史協会予算は、毎年会員に提示されています。
グランディ郡歴史協会は1923年に組織され、最初のコレクションは、グランディ郡裁判所の地下室に手作りのケースで展示されていました。2001年に協会はモリスのリバティ・ストリートに店舗を借りました。2008年に歴史的な建物のコールマン・ハードウェア・ビル内にスペースを購入し、博物館が完全に実現しました。これにより84年の歳月を経て、コレクションはついに永久の居場所を手に入れる事が出来ました。2018年には、展示、保管、研究のための追加の5,000平方フィート(464.5平米)を増設しました。博物館の非公開日のツアーは、24時間前の予約で提供しています。また、博物館には、ミーティングルームがあり、会議用テーブルで最大10人、オーディトリアム形式では30人を快適に収容できます。ツアーの前後にご利用いただけます。

グランディ郡歴史協会博物館 外観

グランディ郡歴史協会博物館 正面入り口

グランディ郡歴史協会博物館 内部(第一展示回廊)
<資料2>

1.イリノイ州モリス市にあるこの建物は、スクーンメーカーが教師していた頃のセンター・スクールの建物。現在は歯科医のオフィスとして使われている。(1853年建造、1930年改築)2024年7月27日撮影。

2.若いドーラを残し死去した、父親のジェイコブ(Jacob)左と直ぐ下の妹のルイーザ(Louisa)右の墓石

3ー1.スクーンメーカーが幼年期から青春時代を過ごしたイリノイ州グランディ郡、シャナハン周辺のイリノイ&ミシガン運河とスイレンの群生。

3ー2.スクーンメーカーが幼年期から青春時代を過ごしたイリノイ州グランディ郡、シャナハン周辺のイリノイ&ミシガン運河とスイレンの群生。

4ー1.エバンストン第一メソディスト教会の現在の建物は、フランスのネオゴシック様式で建てられ、1911年に献堂されたもので、教会の歴史上 3 番目の建物です。

4ー2.エバンストン第一メソディスト教会の内部
以上に関しましてのご質問等は。青山学院校友会シカゴ支部 aogakuchicago@gmail.comまでお寄せください。
青山学院校友会シカゴ支部
支部長 伊藤泰彦