地球社会共生学部同窓会

GSC ALUMNI EVERYTHING SPECIAL

「地球の過ごし方」を教えてください!

ガイドブックには載っていない“すっぴん”情報を大募集中!現地在住だからこそ知る、ディープな側面を教えてください。文体は夏休みの宿題として書いた日記のようなラフな感じで大丈夫!レポートをお待ちしています!

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地球の過ごし方【三重】

2024年10月10日

〈地球社会共生学部で教授をしていた桑野淳一先生。津に構える自宅でのインタビューに加え、各地を案内しながら三重のリアルを教えてくれました〉

「三重」の由来は?

まず三重は、京都、それ以前に奈良に近いから歴史が古い。三重って名前自体が、ヤマトタケルが東国平定の帰路に当地を通った時に、もう足が大変で、普通足は2つにしか折れないのを3重にガクガクと折ったっていうので、それで三重っていうんですよ。

三重って書くから昔の3つの国が合わさって三重県になったと勘違いする人もいるけど、実は江戸時代の国で言うと、4つの国が1つになったんよ。今の中心部は伊勢の国。その他に伊賀の国、志摩の国、紀州。紀州は東の方が三重県になっている。市で言うと熊野や尾鷲だね。だから4つの国が1つになっている。

〈松阪有数の観光スポット、御城番屋敷。江戸末期に紀州藩士が松坂城警護のため移り住んだ長屋の武家屋敷で、全国でも大変珍しく今も人々の暮らしが営まれています。映画の撮影地としても有名です〉

県内の序列
三重県で1番大きい街は、誰がなんと言っても四日市。人口は四日市が1番。四日市市がダントツで、2番目が今は津なんだけど…町村合併して、県庁所在地という意地もあってやっとなんとか2番につけたけど、かつては3番目だった。1番が四日市で2番は鈴鹿、3番が津というのが合併前の人口序列だった。

ただ鈴鹿も中心が3つあってね、即ち神戸という古くからの城下町、白子という近鉄沿線の商業エリア、サーキットや本田技研のある平田町。3つ中心があるから鈴鹿は大きいけど、捉えどころがない。でも人口では2番目だった。それを平成の町村合併で久居市などを合併したので、津が抜いちゃったんだよ。だから今は四日市→津→鈴鹿→松阪、5番手が伊勢か桑名だね。ただこれは人口比の序列であって、都市にはそれぞれ固有の機能があるから、甲乙を論じる訳にはいかないね。

〈四日市と言えばコンビナート夜景。多くの工場鑑賞愛好家からは憧れの聖地と考えられており、1度は訪れてみたい工場夜景都市です〉

〈江戸時代の町並みを色濃く残す東海道47番目の宿場町「関宿」。津市、鈴鹿市、伊賀市と隣接する亀山市に位置しています。江戸から明治期にかけての町屋が約200軒も連なる様子は圧巻で、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されています。ノスタルジックな雰囲気でタイムスリップ気分を味わえ、つい時を忘れてしまいます〉

〈伊賀流忍者博物館は日本で唯一の忍者の博物館です。忍者屋敷ではくノ一や忍者が屋敷内の様々な仕掛けを案内してくれます。超本格的な忍者ショーは連日大盛況で、多くの外国人観光客を集めています〉

人がいない…津の現状

津は県庁所在地だけど、街のメインストリートでも車しか走ってない。歩いている人間はいない。1番ど真ん中、東京で言えば銀座の4丁目だよ。ダイエーが来たけど、誰も歩いていないのを見て「こりゃ駄目だ」って。数年で撤退したよ。だから津の街に来ても食事するところが少ないんだよね。松菱というデパートはあるよ。

しかし近くには松阪など、見ても、歩いても、食べても美味しい街が点在している。これらの街々を歴史を少し紐解きながら歩くのは人生至福の時となる。

〈津市の中心部で存在感を放つフェニックス通り。違和感を超越したヤシの木が特徴的です〉

〈愛知県にある中部国際空港、セントレアまでを結ぶ高速船が運航しています。片道45分で2980円です〉

付いた異名は肉の芸術品――松阪牛はなぜ有名?

松阪牛は網焼きが美味しいんだよ。やっぱり2、3枚食べると5、6万円。その辺の政治家は平気で食べに来るけど、1人で5、6万円だからね。安いやつでも2、3万だね。昔はそんなに高くなかったんだけど。安いより高くした方が売れるんだよ、ブランドで。

和田金って松阪牛の店は、かつて東京市の市長を務めた「憲政の神様」尾崎咢堂が好んで行く料亭で、尾崎咢堂の間があった。今、和田金は鉄筋の建物にしたけど、昔は和風の味のある建物だったね。

松阪牛は他の全国のブランド牛とそうは変わらないけど、牛にビールを飲ませるから有名になったんだ。牛はそれで酔っぱらって、モーモー泣くんだよ。顔が赤くなるのよ。そうすると、霜降り肉になるっていうんで。牛肉の赤身じゃなくて霜降りができるから。僕は好きなんだけど、霜降りは脂肪分だから医者に止められているんだよ。「あんた肝臓悪いからやめとけ」って。それから脂肪や肉類をあんまり食べなくなって、体が健康に戻ったね。

〈和田金は明治初期創業の老舗で、松阪牛の顔とも言える超有名店です。広大な自社牧場を持ち、丹念に育てた極上の松阪牛が味わえます〉

でも松阪は食通の街と言われるほど有名なので他にも美味しいものは多いね。天ぷらも美味しいしね。ところが、「松阪牛」のブランドが有名すぎて、外国からもお客さんが来るので、そちらばかり有名になるけど、何を食べても美味しい。

ちょっと手を抜いたり、ちょっと高いとすぐ潰れるんよ。松阪牛だけは高くても仕方ないけど。美味しい店は他にもいっぱいあるんだ。やっぱりちょっと手を抜くと潰れてるね。

それから、うどん。松阪牛の入った牛肉うどんとか色々あるけど、どれも似たようなもんだよ。おそらく若い子は微妙な味の違いは分からないし、量がたくさんあった方がいいから、焼肉を山盛り食べた方がいいような気もするけれどもね。安いところでいっぱい食べたらいいと思う。それでも1万円は超えるね。

松阪はなんと言っても日本一の商人の町

三大財閥では三井の出身地だけど、その下の財閥で、東京で財を成した長谷川家や小津家も松阪の出身だから。有名なのは小津財閥の分家で、映画監督になった小津安二郎。東京物語などを撮った監督だ。それで印刷部門だけ残ったんだよ。小津印刷。今は名前を変えてオリエント印刷ってなってるけど、そこの社長の息子で、今社長になったか分からないけど、彼は青山の卒業生だよ。よく会ったりしてたんだけど、どうしたんかな。

あの清少納言が太鼓判!榊原温泉
清少納言の枕草子の中に当代一の名湯として榊原温泉のことが書かれているが、この温泉は日本三名泉として今も湯がこんこんと湧いている。コロナで旅館も半減したが、それでもずばり清少納言という名の旅館は営業している。PH9.6という美人の湯に浸かれば肌はツルツル。

ハチ公の飼い主、実は三重出身

忠犬ハチ公を飼っていた上野英三郎博士は、東京帝国大学で教えていたけど、三重県出身なんですよ。知る人ぞ知るっていうだけのことだけど。知らないでしょ?久居駅にあるハチ公の像も渋谷のものとそっくりだね。

江戸城などを担当!津藩の初代藩主、藤堂高虎は屈指の築城の名手

藤堂高虎を祀っている高山神社も有名なんだけど、やっぱり人はいない。田舎に住んでいると、畳み方をしっかりとしないと大変なことになるってなんとなく分かるね。みんな「こうやったら発展する」って言うけど、人口を考えれば発展しようがないんだから。上手に畳みながら、観光開発するところはしてね。津もまだ良いところがあるんだから、やらなきゃいけないんだけど駄目だね。

〈織田信包(信長の弟)が1580年に創築した津城の跡です。津は城下町として発展してきました。その後、藤堂高虎が1611年に大規模な改修を行い、北側の石塁を高く積み直しました。現在では、本丸・西の丸・内堀の一部を残すのみとなりましたが、 復興された角櫓の三層の白壁に老松が生え、苔むす石垣とともに昔を偲ぶことができます〉

〈伊賀上野城も藤堂高虎によって築城されました。白鳳城の別名でも親しまれています。現在は当時の内堀と石垣、1935年に建てられた天守閣が残っています。内堀の石垣は日本有数の高さを誇り必見!〉

見応え抜群!津のヨットハーバー

お金持ちは結構ヨットを持っていて、休日にはクルージングするんだ。係留料がだいぶかかるけど、地方は地方でそれなりに裕福な人たちも居るんだよね。

「あいつ“阿漕”な奴だな」

阿漕の語源は、阿漕平治っていう親孝行の本当に素直な立派な息子。お母さんが栄養不良で倒れて寝込んでしまった時に、彼は親孝行もんだったもんで、「母ちゃん、何が食べたい?」なんて言って。お母さんは「もういいから」って言ったけど、「ちょっと待っとれ」と。「ヤガラを捕ってきて食べさせるから。そしたら元気になる」と。

ヤガラっていうのは魚。当時、ここの伊勢湾は魚の禁漁区だったんだよ。ところが、お母ちゃんにヤガラを食べさせて、元気になってもらいたいから、海に入ってヤガラを捕ったんだよ。それが見つかって「この馬鹿野郎!禁漁区に入ったな」って。簀巻きにされて海の中へ投げ込まれて、阿漕平治は死んじゃったんだよ。

だけど、親孝行って周りはみんな分かっている。その投げ込まれた浜は阿漕浦と言い、以来、あんな惨いことをしなくていいのにと。だから「阿漕な人だ」「あいつは阿漕だね」「そんな阿漕なことすんな」って言われるが、それはこの津の阿漕という地名が語源になっている。

三重発!スーパースター

色々いるけれども、みんな東京に行っちゃってるからね。例えば、プロ野球選手で言えば沢村栄治。宇治山田市、今の伊勢市の出身だよね。最近だとレスリングで記録を打ち立てた吉田沙保里。うちの息子と同年輩で、親父は僕の友達だった。

歌手のあべ静江は知ってるかな。あべ静江は僕の同級生だったな。話したこともあるよ。あと妹の友達のドン小西とか。色々いるみたいだけど、もう分かんないんだよ、みんな都会に出てしまっているから。

〈御城番屋敷に隣接する松阪工業高校。津市出身でオリンピック3連覇を果たした吉田沙保里さんの父、栄勝さんが事務次長を務め、レスリング部の指導もしていました。

同校は1902年に創立された三重県で最も歴史のある工業高校です。木造校舎の外壁は実験に用いる硫化水素の影響を受け黒変することがないようにと朱色に塗装されていました。そのため学校自体が「赤壁(せきへき)」と呼ばれ、多くの人に愛されながら歴史を紡いでいます〉

ラストメッセージ!

物事には多方面から見て、色々な答えを導き出すこともありますが、答えが1つだけというものも中にはあります。それで1つ質問しますが、皆さんは生んでくれたお母さんを変えることができるでしょうか?答えは1つ、できません。ならば親孝行せねばなりません。

同じように母校を変えることはできるでしょうか?できません。ならば答えは1つ、母校を良くするしかありません。

皆さんは、皆さんの今の持ち場で、青山学院の卒業生であることに誇りを持って輝いてください。皆さんのご健闘をお祈りいたします。

Reported by Junichi

各同窓会HP担当集結!

2024年09月29日

夏の終わりと秋の始まりを感じ始めた9月29日、各同窓会のHP担当がアイビーホールに集結!それぞれが抱える想いを余すところなく伝え合い、みっちりと熱い議論を交わしました。

地球社会共生学部の初代学長・平澤典男先生の盟友、伝説の歌手・尾崎豊さんの同級生とも同じグループでお話しし、地球学部誕生の裏側やスーパースターの逸話も聞くことができました。

さらに!個人的な話で恐縮なのですが、親戚との数10年ぶりの再会も。こんな偶然あるんですね。「世間は広いようで狭い」なんて言葉を強く実感した瞬間でもありました。予想は遥かに超える素晴らしい出会いの連続で、充実に充実を重ねた4時間半となりました。

もちろん、HPに関する技術的なアドバイスも具体的に伝授していだきました。より魅力的なサイト運営に最大限活かしていきます。今回生まれた新たな繋がりから発展する、同窓会コラボも大いにご期待ください!

We were back!

2024年09月20日

9月16日、青山キャンパスで第31回同窓祭が開催され、我が地球同窓会は社情同窓会と共に「Ah!麺」として焼きそばを販売しました。来店してくれた皆さん、本当にありがとうございました!貴重な交流を通じて、非常に有意義な時間を過ごすことができました。

9時10分、高橋克典実行委員長の力強い宣言で同窓祭がスタートしました。ただ、あいにくの雨。しかもかなりの大粒で「ついてないな」と不運を嘆かずにはいられませんでしたが、ほどなくしてやみ、そこからは気持ちの良い快晴が続きました。

母校に凱旋した卒業生で溢れ、大いに賑わいを見せたなか、私たちの店はというと…大成功とは言えない結果に終わってしまいました。

というのも、炭に火をつけるのにかなりの労力を要したほか、火力の問題もあり、文字通り不完全燃焼に。多くの方々に来店していただいたにもかかわらず、スムーズに焼きそばを提供できず、お待たせする形になってしまいました。申し訳ありません!それでも…皆さんのご愛顧のおかげで、約200杯販売することができました!

来年は今回の反省を活かし、あらゆる意味でより熱く、エネルギーに溢れたオンリーワンの店を目指します。1年かけて準備を重ねていきますので、第32回同窓祭をどうぞお楽しみに!

地球の過ごし方特別編【長崎座談会】

2024年09月12日

特定の地域に所縁のある方々を招いての座談会を開き、様々な視点から魅力を語ってもらう新企画をスタート!第1弾は長崎です。意見を交える中でこそ生まれる正真正銘ガチでリアルな情報を「地球の過ごし方/長崎特別編」として、お届けします。なんと1万字・写真100枚の地球史上最大ボリューム!これを見れば、長崎のほぼ全てが分かります。

【参加者】

野崎久美子

地球の1期生です。出身は諫早市ですが、大村市生まれです。学生時代は高校まで長崎にいました。青学を卒業後、長崎県庁に入庁して、現在6年目になります。長崎県庁は若手だと基本的に3年おき程度で異動があるのですが、長崎は五島・壱岐・対馬・新上五島町と離島がいっぱいある県で、一箇所目は五島に派遣されて、3年間経理の仕事をしていました。その後、本庁に戻ってきて、国際課に配属になりました。そこでの1年目は多文化共生で、県内に日本語教室を設置するための準備段階の仕事をしていました。今は班が変わり、国際交流担当として東南アジアを受け持ち、基本的には文化交流の仕事をしています。

齋藤大輔
地球社会共生学部の准教授の齋藤です。長崎市生まれで、長崎市の高校に通っていました。その後、福岡市内の大学に進学して大学院も福岡だったので、長崎に生まれて育ったとはいえ、知識などは古いものになっているのかなと思っています。今日はこういった機会の中で、新しい長崎や今の長崎を野崎さんから教えていただきたいです。長崎の将来を背負って立つ逸材であり、うちの学部から巣立って、Uターン就職で活躍する姿を見て嬉しく思っています。

――本日は長崎の魅力をたくさん教えてください!まずは好きなところからお願いします。

野崎
好きなところは色々あるんですけど、綺麗な理由としては(笑)…個性豊かな街で、昔から色んな文化が入ってきているので、色々ミックスされた形跡や文化が残っているところです。その結果、食べ物が美味しくて!食の豊かさはどこにも負けない気はしますね。

齋藤
僕は島があるから長崎が好きなのかなと。長崎市内で生まれましたが、母方の実家が五島なんです。大きくなってからはあまり行けていませんが、小さい頃は毎年行っていました。やっぱり海の綺麗さのレベルが違うんですよね。野崎さんは五島にいたから分かると思うけど、魚介の美味さのレベルが違います。アワビとかサザエなどは本当にシャレにならないぐらい美味しいです。母方の家が漁師だったので、その辺で獲れたものを食べさせてもらっていました。ちょっとノスタルジアみたいなものもあって、やっぱり島があるのは長崎の良さなのかなと思います。

長崎県の公務員は基本的に島に絶対行くんですよ。銀行員も行くと思います。行く前はちょっと嫌だなって思う人が多いみたいです。ただ、「やっぱり帰りたくない!」ってなる人がすごくいっぱいいます。

〈青い空、青い海。そう、ここは日本の西果て五島列島。最近では朝ドラのロケ地になってたり、移住先として人気が高いことでよくメディアで取り上げられています。それもそのはず、ここには人を癒す魅力がたくさん。青い空、青い海は小さな悩みなんて吹っ飛ばしてくれるくらい綺麗で壮大。海の幸や山の幸、そして何より島ならではの人の温かさ…。大学を卒業してから赴任先が五島だと人事課から伝えられた時は頭が真っ白になったけれど、いま思えば心底五島で良かった〜(野崎)〉

――具体的に島はどれぐらいあるのでしょうか?

齋藤
壱岐、対馬もあります。

野崎
二次離島で数えきれないぐらいありますね。

齋藤
長崎市内にも高島や伊王島があります。伊王島は繋がっちゃったけど、あれも島といえば島です。五島も上五島や下五島があって、上五島の上に小値賀とかがありますよね。その辺は僕も行ったことがないです。

――聞いているだけどワクワクします!やはり海の幸は別格ですね。

野崎
もう本当に美味しいです。刺身の概念が変わりますね。まず、ブリが美味しい。本当に美味しい。タイとか近海で獲れた魚、もう「さっき獲れたよ!」みたいな魚が居酒屋で安く食べられます。お酒もいっぱいあります。

――他に長崎ならではの特長はありますか?

齋藤
猫好きだったら…猫がめっちゃいますよ。むちゃくちゃ猫が長崎市内にいるんです。

〈中華街近くの青果店にいた猫。今日も定位置でお客さんをお出迎えしているのでしょうか〉

――そういえば、僕が旅行で長崎を訪れた際、青果店で猫が店番をしていました。

齋藤
そんなんがいっぱいいます。

野崎
長崎の猫は特徴があって、尾曲がり猫っていう。尻尾が曲がった猫がいっぱいいるんですよ。 そのルーツが実はインドネシアって説があって。昔、貿易の出入口だった長崎は東南アジアとも交易をしていて、ジャカルタから入ってきた船で、ネズミを獲るために猫を飼っていたっていう。その猫の尻尾が曲がっていて、ジャカルタと長崎には尾曲がり猫がいる説があります。

齋藤
本当にみんな尾っぽが曲がっているんですよ。だからそれって当たり前だと思っていたのが、全然当たり前じゃなかったのは、外に出て初めて気付いたことですね。

〈街を歩いていると、至る所で積み重ねてきた長崎の歴史に触れられます〉

――長崎は被爆地であり、出島があり貿易で栄えた街で、歴史を感じる建造物が数多くありますよね。

野崎
原爆の関係で言うと、長崎市内とかは1回更地というか、なくなったところから復興していった軌跡が分かるのはいいなと思います。被爆の歴史というと重いイメージになりがちですが、我々としてはあまり重い話ではなくて…被爆の実相をリアルに、現実的に触れてもらいたいなっていうのが1番にありますね。なのであまり気張らずに、平和公園や資料館に気軽に来て知ってもらうことが大事なのかなと思います。

齋藤
僕は長崎市内なので、小学校や中学校は平和学習があって、8月9日は絶対学校に行かなきゃいけなかったんですよ。

――土日でもですか?

齋藤
多分、9日は絶対に行きましたね。11時2分は黙祷する習慣が長崎の人間はかなりついていると思います。

小さい頃、たとえば友達のお母さんが被爆された方というのは、僕らからして全然普通の話だったんですよ。日常生活の中でそこまで心に留めることはないんですけど、一方で、やっぱり外に出て気付くことかもしれないですね。外に出てみると、8月9日って、意外とどこも意識していないし、別に何かあるわけでもなく…でも僕らの時は、友達のお母さんやその世代の方がまだ生きておられて、生の話や色んな話を聞きました。小さい頃、そういう話があんまり好きじゃなかったんですけどね。でも年を取ると、生きていた方もどんどん亡くなっているので、この先どうなっていくのかなと、心配や危惧は若干あります。

最近、長崎出身の福山雅治さんも被爆の話をちょいちょいするようになっていますね。福山さんの親も確か被爆された方です。被爆された方がものすごく当たり前にいらっしゃったんです。僕らの親世代が最後のその世代です。

〈長崎はモナコ、上海とともに世界3大夜景の1つに。絶景が見渡せる稲佐山は常に多くの観光客で賑わっています〉

――長崎の夜景は世界3大夜景の1つに数えられていますよね。代表的な鑑賞スポットの稲佐山は現地の人にとってどんな存在ですか?

野崎
1回行けばいいかな。

齋藤
1回行けばいいんだよ(笑)。長崎って平地が少ないので、必然的に山の上に住まなきゃいけないんですよ。僕が通っていた高校はめっちゃ山の上にあるんです。家もその近くだったから、例えば買い物に行って帰る時に毎日坂道を上っていくんです。だからあれは普通に毎日見られるから、別にって感じです。

――やはり世界3大は誇らしいものですか?

野崎
誇らしくはあります。モナコとかと比べられていいのかな感はあります(笑)。

〈長崎は坂だらけ。自転車好きにはあまり優しくありません。でも鍛えるにはうってつけ?〉

――今、坂の話が出ましたが、やっぱり生活しづらいですか?

齋藤
めちゃしづらいと思います。

――自転車に乗れないみたいな話を聞いたことがあります。

齋藤
僕、大学になるまで自転車に乗ったことがなかったです。長崎市内の高校は自転車通学が禁止で、そもそも乗らないんです。だから乗れない人が結構います。自転車に乗る訓練とかしないし、買ってもらっても坂が多くてきついから乗りたくないんですよ。だから年取った方が生活するのはすごく大変だと思うし、ゴミの収集の方とか、公務員の方は大変だと思います。諫早は平地なんですよね。

野崎
はい、平べったいですよ。大村、県央は。

〈県庁は非常に開けた空間で、勉強の場として利用する学生などが数多くいます。展望テラス、食堂からの眺望は抜群です〉

――観光地とは少し違うかもしれませんが、県庁もかなり魅力的ですよね。非常に開けていて、ふらっと訪れやすいなと感じました。

野崎
それは県庁のコンセプトです。「開かれた県庁でいよう」と。展望台は土日も空いていますし、フリースペースで高校生がよく勉強しています。職場も課ごとに部屋があるわけではなくて、オープンスペースというか、全部部屋がなく、ワンフロア化されていて、「垣根を超えて仕事しよう」みたいな。食堂も誰でも利用できます。

〈絶対寄りたい眼鏡橋。長崎が舞台のドラマ「君が心をくれたから」でも印象的なシーンで登場しました。有名な橋は長崎市ですが、諫早市にもあります(1枚上)〉

――他に伝えておきたいおすすめの場所、穴場スポットはありますか?

野崎
最近の女子向けの情報だと…長崎駅周辺が再開発されて、ヒルトン、マリオットが建ったんですよ。そこのヒルトンのアフタヌーンティーとか。社会人になってしばらく経って、ちょっとお財布にも余裕が出てきたなぐらいのお姉さん向けの情報としては、是非ヒルトンでお寿司を食べていっていただきたいなと思います。

齋藤
今度帰った時の楽しみにしています。

――街中は路面電車も走っていて、交通が発達している印象があります。新たに新幹線も通りましたよね。

野崎
毎日の仕事をする上で、東京と比べるとかなりイージーです。満員電車がない(笑)。ドアが閉まらない現象がまずないので、それはすごく良いなと思います。乗れなかったら全然次ので行ったり、職場に遅れたりする感覚が普通になっているので、無理して乗らないです。本数が少ないのは仕方ないです。増やしたところで乗る人がいないので。

齋藤
汽車通勤しているのね。

野崎
汽車です。

齋藤
電車ではなく、汽車なんです。電車は路面電車のこと。汽車と言ったら、いわゆるJR九州の長崎線のことを指します。

野崎
方言って感じです。

――他に特徴的な方言はありますか?

齋藤
長崎ローカルだったら、「わい、やぜかっさ」とか。「お前、めんどくさい」って意味です。「わい」がお前で、「やぜか」が「めんどくさい」「うざい」。

――それは日常的に使うんですか?

野崎
言います。嫌なメールが来たら「やぜかなー」とか言う人はいっぱいいます。私は職場では言わないように気を付けていますけど、年3回ぐらいは言うかもしれない(笑)。結構、時と言葉と相手を選ぶ方言です。

齋藤
これを会社の中で上司とかに言ったらマジでキレられます。

〈個性豊かな島、五島。へトマトという祭ではふんどしいっちょの男(イケメン)たちが抱えてる草履に独身女性を乗せていきます。他にもここには書けないようなお祭りも(野崎)〉

野崎
長崎の中でも地方ごとで方言がいっぱいあるんですけど、五島に行った時に方言すごいなって思ったのは、「みじょかねー」とか言うんです。「可愛らしいね」っていう意味らしくて、「みじょか、みじょか」とかは結構おばちゃんたちが言っていますね。

齋藤
五島の言葉はまじで分からないです。僕は、ばあさんが五島で、長崎県内なのに異国の言葉並みに分からないです。

〈たまたま「くんち」の練習現場に遭遇!本番さながらの気合の入った姿に多くの見物客が釘付けになっていました〉

――長崎では「くんち」が有名ですよね。こういった伝統的なお祭はどういった存在ですか?

齋藤
くんちは中心部の人たちが街ごとに、例えば龍踊りとか催し物を出すんですよ。僕は郊外に住んでいたから祭自体にはあまり関わらなかったです。小さい頃のくんちの思い出だと、祭の催し物よりも露店。めっちゃ出るんですよ。僕的にはそれがくんちのイメージです。古い街並みが残っている浜町や新地の中華街とか、あの辺が中心になっているんですよね。

野崎
くんちって長崎の歴史を反映しているお祭だと思うんですよね。オランダ船、唐人船、御朱印船って、それぞれオランダ、中国、ベトナムの歴史を反映させたパフォーマンスをするような演目になっているので、「長崎と言えば、くんちだろう」くらいの感じ。私も諫早だからテレビでしか見たことがないんですけど、地元の人にとってはもうガチの「俺たちの祭だ」感はあると思います。すごく地域に根付いたお祭りですね。

〈異国情緒溢れる長崎。ロマンをあちこちで感じられます〉

齋藤
「くんちバカ」って言葉があるんですよ。くんちをやる人はもう数ヶ月前からくんちのことしか考えないっていう。

――幸せなことのように思いますが…。

野崎
いや、大変だと思いますよ。走り込みとか。ガチなんですよ。

齋藤
めっちゃ大変。なんか最近、ランタンの方が段々メジャーになってきているような気がするんですよね。

野崎
ですよね。くんちより、オープンな感じはします。

齋藤
ランタンって僕が小さい頃はなかったんです。

長崎市内に中国の寺がいっぱいあるんですよ。旧正月になったら爆竹をバンバン鳴らして、豚の頭を叩くのは知っていたんですけど、それを県や市が主導してイベント化した結果、かなり成功した例なんですよね。一説では、1月、2月は観光的にオフシーズンなので、新しい催し物をするために、旧正月の物を色んな形でテコ入れしてイベント化していったと。今はそっちの方が人が集まっているような気がします。この前も、福山さんと仲里依紗さんが皇帝パレードをやっていましたね。そっちの方が集客というか、くんちよりもメジャーになってきている感はあります。

野崎
ランタン祭、ランフェスは長崎市内が真っ赤、真っ黄色になるお祭です。どこを歩いていても「うわ、中国」みたいな感じで、観光客の皆さん的にはすごく楽しくて、「異世界に来たな」「外国みたい」な感覚を覚えられるような時期だと思います。開催期間がすごく長くて、2週間3週間くらいあるので、その期間に適当に来て適当に帰るみたいな。「この日に行かなきゃ!」っていうのがないから、結構ハードルは下がっていいのかなと思います。

〈長崎の中華街は横浜、神戸と比べて小規模ですが、最も長い歴史を誇ります〉

――外国を感じられる話で言うと、グラバー園や出島はすごく良いなと思ったんですけど、中華街はちょっとがっかりしました(笑)。

野崎
1番短いって言われてますもん。

齋藤
めちゃめちゃ小さいよ。でも中学校の同級生とかは普通にあの辺の子がいたよ。

野崎
同化しすぎて分からなくなっているんですよね。

――スポーツではサッカーチームのV・ファーレン長崎や、バスケチームの長崎ヴェルカがありますね。

野崎
住んでいる身からすると、V・ファーレンやヴェルカ長崎が出てきたら「あっ!ジャパネット」って思います。

齋藤
ジャパネットがここまで良くしてくれるとは思わなかったですね。あの企業がここまでやってくれるとは…。長崎市や長崎県は「ジャパネット様様」と思っているんじゃないですかね。

――「ジャパネットたかた」は長崎の人々にとって特別な存在ですか?

齋藤
元々、佐世保のカメラ屋なんですよ。小さい頃からテレビショッピングをやっていたんですけど、ここまで大きくなって、ここまで良い企業になるとは思わなかったです。今度、全部還元してスタジアムを作るし。だから、すごいな、社会的責任を果たしている企業だなって。すごく良いイメージを持っていますね。

野球とサッカーで言ったら、サッカーかな。森保一監督は野崎さんと同じ高校だもんね。

野崎
はい、日大です。

齋藤
前の日本代表キャプテンの吉田麻也選手も長崎出身だし。古い世代のサッカーのイメージ。高木琢也や三浦淳寛とか今監督になっている人たち。大久保嘉人も。国見高校が強かったんですよ。

――プロ野球チームを応援するとすれば、ソフトバンクスホークス。そんなことはないですか?

齋藤
僕は福岡にずっといたから、ソフトバンクファンではあるんですけど、長崎の人はあんまり…どこでもいいと思います。

野崎
どこでもーーっていう感じ。

〈2024年10月にオープンする長崎スタジアムシティ。こけらおとしで地元のスター福山雅治さんがフリーライブを開催します〉

――せっかくなのでジャパネットが大きく関わっている新スタジアムの話も聞きたいです。

野崎
駅チカでアクセスが良いスタジアムです。長崎駅周辺に色んな行政の施設、良いホテル、外資系のホテルがぎゅっと集まってくる中で、もう少しで建設が終わります。大きいキラキラしたスタジアムができるんだなってイメージです。

アリーナとサッカーのスタジアムが併設されていて、商業ビルの中にテナントも入れたり、ホテルも中にあって。ホテルの部屋からサッカーの試合が見られたり、宿泊者限定の観覧エリアで飲みながらサッカーを見られるとか、色々できるようになるらしくて、いつか行きたいなと思っています。

――この勢いでV・ファーレンはJ2からJ1に上がらないといけませんね。

野崎
そこが大事なのかもしれませんね(笑)。

〈V・ファーレン長崎の本拠地、トランスコスモススタジアム長崎。諫早駅から徒歩で20分以上かかるのがネックです。新スタジアムの開業でアクセスが格段に向上します〉

【マイ・ベスト・フォト・オブ長崎】

――ここからは、長崎で撮ったお気に入りの写真を紹介してもらいます。

野崎
長崎駅の1番西側から見たらこういう写真が撮れます。JRで長崎に来たところの最終地点です。よく見たら切れ端みたいのが2つあって、その先がホームになっているんですよ。長崎らしくて、日本の端っこの駅らしいなって。あんまりメジャーじゃないところが良いなと思ってこの写真にしました。

齋藤
これ僕の実家です。実家から見た景色です。奥にうっすらと見えるのが伊王島なんですよ。目の前が海でサンセットがよく見える感じになっていて、実家の景色は良いなと思います。長崎は海、海、海。逆に言えばもう海しかないですから。

僕が1番好きで、1番帰ったら食べたいのがトルコライスなんです。もうカロリーの塊。スパゲッティとピラフとかカツが全部乗っかってる、40代後半、50代の人は食べちゃいけないような食べ物なんですよね。でもなんかね、帰ったら食べたくなる。

これ一応、なんでトルコかって言ったら、色んな説があるんですけども、スパゲッティがイタリアでカレーピラフがインドで、色んなものが混ざってその中間だからトルコと付いた説があるんです。

「長崎で何を食べたらいいですか?」って聞かれたら、「トルコライス」って答えます。「ちゃんぽんはリンガーハットで食べられるから。トルコライスを食べなさい」って言います。ちなみにこれは浜町にある「ボルドー」です。めちゃ有名。


これはザ・長崎ですよね。長崎駅前なんですよ。もういきなりこんな感じなんですよ。階段、坂、そして上の方が多分ホテルなんですよね。ずっとここまで家があるという、ザ・長崎的な写真です。もう坂しかないです。平地ないです。

【ライバルは〇〇県】

――ずばり意識している県はありますか?

野崎
ライバルと言うと角が立つので、一旦の回答は「なし」。なんですけど、憧れというか元気さみたいなところで言ったらやっぱり、首都圏はいいなって思いますね。東京、大阪、福岡とか。長崎は住んでいると分かる、先細り感みたいなところがあるので。道を歩いていても、おじいちゃん、おばあちゃんしかいないんですよ。

齋藤
長崎に帰ってびっくりするのって、空港から街の中心までバスで行って降りるんですけど、20時ぐらいに着いた時、「人いねえ!」って思っちゃうことです。町田や登戸とかの方が人多いんですもん。思案橋って飲み屋街の繁華街があるんですけど、「人歩いてねえ」って思っちゃいます。大丈夫かなっていうのは、思いますね。

〈長崎空港から長崎駅までは、乗るバスにもよりますが45分ほど。空港を出るとすぐに海が見えます〉

――興味深いなと思ったのは、首都圏というと僕は勝手に東京などをイメージしていたんですけど、福岡が出てくるあたりはちょっと福岡を意識しているのかなと。どうですか、「同じ九州で負けられないぞ」みたいな気持ちはありますか。

齋藤
負けられないというか、福岡には憧れですね。長崎人は憧れを持っています。1番最寄りの都会で、例えば海外に行く時も福岡空港まで行くのが多分1番早いんですよね。色んなものがあって、福岡が最寄りの大都会なのかな。

野崎
おっしゃる通りです。戦おうと思わない(笑)。

齋藤
対等的な関係じゃないの。何をやってもちょっと憧れになっちゃう。

――齋藤先生にとってのライバル県はどこですか?

齋藤
僕は今、長崎県のライバルは佐賀県だと思っています。佐賀の人には本当に申し訳ないんだけど…長崎は一応観光地だし、知られているイメージがあるけど、「佐賀ってまじで何もない」って意識だったんですよ。

おそらく、長崎の観光地というプライドやアイデンティみたいなものからすれば、佐賀はちょっと見下してる部分があったんです。ただ、佐賀県、色々頑張ってるんですよね。知名度向上やインバウンド、東南アジアからの集客とかで。だから長崎のライバル、佐賀と切磋琢磨で成長していけばいいのかなと思っています。

〈ふとした瞬間に福山雅治さん(の写真)と視線がぶつかります。幸せのときめき覚えています〉

【県民スター栄誉賞】

――長崎で1番のスターを決めてもらいます。一択なような気もしますが…

齋藤
もうそれは福山さんしかいないでしょうね。

野崎
ベタベタですけど、福山さんだと思います。

齋藤
あと森保監督?

野崎
あと仲里依紗さんとかですかね。

齋藤
ジャパネットたかたの高田社長、古い世代だと、さだまさしさんとかもね。川口春奈さんは五島の星だね。

〈(C)西日本新聞〉

――長崎の方にとって、福山雅治さんはどういう存在ですか。

野崎
神ですね。なんかもう神格化されているような扱いを受けています。

齋藤
僕の母親が福山雅治の母親と以前同僚だったんですよ。福山雅治がテレビに出だした頃、ドラマを見てて、「友達の子供が出とるけん見る」とか言ってて。「誰の子供?」って聞いたら、「福山のおばちゃんの子供」って。僕も、小さい頃に何回か会ったことあるんです。だから福山雅治はやっぱり、なにかずっと追ってしまう人です。そして、高校卒業後、福山雅治は1回就職するんですよね。就職してやめて、夜行列車に乗って東京に出てって話があるんですけども、その時勤めていたのが僕のおじさんが勤めている会社なんです。

神みたいになっちゃったから、もう長崎を背負って立つとか、長崎の市長か県知事になりゃいいのになってレベルですよね。

野崎
もし福山さんが知事になったら、私、絶対秘書課に行かせてください(笑)。

――長崎あるあるをもう少し。他県ではあまり見ない長崎の日常はありますか?

野崎
シスターがよく歩いています。電車に乗っていたり、ランチしていたりして、可愛いなって。

齋藤
確かに、確かに。シスターが普通にバス乗ってるもんね。シスターの格好をして、普通に歩いているんですよ。

野崎
違和感なく。

齋藤
あとは、結構クジラ屋さんがあるから、僕はクジラが好きです。スーパーに売っています。

野崎
たまにイルカもありますよ。

――え!イルカって食べるんですか。

野崎
かかっちゃったら。基本食べないけど、網にかかっちゃったら食べるらしいです(笑)。

〈出島付近で名物の五島うどんを注文。すると出されたのは、想像していたよりも遥かにシンプルなトッピングのものでした〉

齋藤
クジラは結構食べるみたい。島の方とか昔、クジラですき焼きしていたらしいですよ。あと五島には、五島うどんがあるんですよ。それはいつも出されていたので、僕は今でも五島うどんが大好きです。そして長崎人が好きな魚、アラカブ。めちゃくちゃ美味い。野崎さん、アラカブは美味しいよね。

野崎
はい、そこら辺で獲れますよ。

齋藤
岸壁でぼちょんって岩場に入れたら釣れるんですよ。でっかいのは刺身で、ちっちゃいやつは味噌汁にしたらめちゃくちゃ美味いです。東京で言うとこのカサゴです。

――素敵なお話をたくさんありがとうございました。最後に、今後の長崎に向けて熱いメッセージをお願いします!

齋藤
福岡になろうと思っても無理なんです。長崎は遠くて地理的な条件も悪い。でも「今のままでいいんじゃない?」って思います。住んでない人間が言うのはおこがましいですけど、僕は正直、「新幹線いらないんじゃない?」って思っていたりします。むしろ遠くてもわざわざ旅行に行く価値があるような場所になってほしいです。

色んなものができて便利だと思うんですけど、変わらずにいてほしいし、残っていてほしい。必ずしも、色んなものができてってだけじゃなくて、違った形の発展とか、そういうものがあればいいなと。良い意味で自然があって、魚が美味しいとか、文化的な特色がそのまま残って、サステナブルに持続していくような街になってくれればいいのかなと思っています。

野崎
若い人にいっぱい帰ってきてもらいたいです。人口が減っていく中で 1番そう思います。五島や離島は特に高齢化が進んでいるんですけど、その土地の良いものは残して、新しい世代のために新しいものは取り入れつつ、良いとこ取りをしながら、良いところを組み合わせながら、若い人に帰ってきてもらえるような場所を作っていきたいです。友達がいっぱい帰ってきてほしいなと思いながらずっと仕事をしたりもしているので、もうちょっとキラキラした街を作っていけたらいいなと思っています。

〈「長崎っぽいポーズを!」とリクエストしたところ、試行錯誤の末に辿り着いたのが、この“Nポーズ”です〉

We’ll be back!

2024年08月31日

9/16(月/祝)に我らが相模原キャンパス、ではなく青山キャンパスで青学同窓祭が開催されます。記念すべき大学創設150周年の今年は、高橋克典実行委員長のもと史上最大スケールで実施!地球同窓会は社情同窓会に高鳴る鼓動を共鳴け、限界を超えた焼きそばを販売します。

またとない絶好の機会に是非、母校にカムバック!この告知を見てくれた皆様には特別に3バック500円で提供します。キーワードは「We’ll be back」です。

第2回さがコラ開催!

2024年08月12日

日本選手団のメダルラッシュで大いに沸いたパリ五輪の閉幕翌日、原宿で再び『さがキャンコラボパーティー』を開催しました。相模原キャンパスの各学部の卒業生が一堂に会すのは、5月以来3か月ぶりです。第1弾の様子はこちらをチェック!

地球が中心だった前回から一転、今回は社情のメンバーが数多く参加しました。また、卒業年度の幅がぐっと広がったことで、会の深みが格段に深化!恒例のパーソナリティービンゴなどを通して、より有意義な2時間を過ごしました。

地球の過ごし方【クアラルンプール】

2024年07月17日

〈クアラルンプール、通称KLの今を詳しく教えてくれた紙屋和広さん。写真撮影時、「マレーシアっぽい感じで!」とリクエストすると、快くツインタワーのポーズを取ってくれた〉

魅力
住む身としてはやっぱり、ご飯!選択肢が多いのが良い!マレー系、中華系、インド系と民族背景の違う本格的な料理を手軽に楽しめる。個人的に1番おすすめなのはロティチャナイかな。ナンではないけど、系統は同じような感じの料理。朝ご飯とかで食べる。

食べ物は困らないね。スパイスが苦手な人は中華料理とかに行けばいいから。あと、日本料理もめちゃくちゃある。KLとかだとドン・キホーテもできたし、業務スーパーもあったりとか。ノンハラル系は少ないけど、日本のものがほとんど手に入るからほぼ困らない。

物価
徐々に上がってきてる。円の影響もあるし、シンプルに物価が上がってる。そこはもうトレンドなので、しょうがないと思う。日本と比べると、ご飯とかは全然まだ安いかな。映画とかエンタメも。映画はまだ1000円ぐらい。1食で500円はいかない。

驚いたこと
日本のものが手に入り過ぎるのは本当にびっくりした。もう普通に日本にいるのと変わらないぐらい。値段がちょっと高くはなるけど。冷凍食品とかもあるし、日常品であれば何でも手に入ると思う!

日本との違いの部分だと、やっぱり宗教観。だいぶ違うと思う。自分の目線から言うと、慣れ過ぎちゃってるから、あんまりびっくり感がないけど…知り合いが仕事でマレーシアに行った時に、みんながラマダンとかで急に休みを取ったりして、カルチャーショックを受けたと言ってたよ。

性格的に、宗教観はやっぱ強いけど、割とオープン。人によっては気にすると思うけど、結構オープンなところはオープン!

【最近は以前よりもスコールが多いかもです。ご滞在時には折り畳み傘のご準備を!】

気候
暑いのが苦手な人はきついと思うけど…夏の暑さは日本の方がきついかな。気温は日本の方が高くて、マレーシアは逆に安定していると思う。雨季は夜にちょっと涼しくなったりするね。4か月間くらい。去年は今の日本の梅雨みたいに、あんまり雨がなかったイメージ。

KLは低い場所にあって、あんまり下水が良くないから洪水になったりもする。

興味深いのは、マレーシア人の自分の奥さんが通ってた田舎の学校は、暑さを避けるために朝の始まりが6時とかで、お昼に終わるって!場所的にはKLの半島側じゃなくて、反対側のボルネオ島の方。

言語
公用語はマレー語か、マイノリティーだけど中国語。KLに出ると、みんなほぼ英語を使ってるかな。英語力は困らないレベルだと思う。田舎に行くと、もちろんローカル言語になるけど。

英語力は日本と比べて高いと思う。喋るのは日本人と同じで苦手な人が多いけど。文字入力は英語の方が簡単らしい。マレー語の人は分からないけど、中華系の人は中国語を打つより楽らしいから。自分の奥さんとかは、友達と全部英語で話してる。

【マレーシアで数多くの店舗を展開する一風堂。マレー語をはじめ、様々な言語で出迎えてくれます】

覚えておいたら便利な言葉
makan or bungkus」。「ここで食べるか、持って帰るか」っていう意味。あとイスラム系の人に「アッサラームアレイクム」って挨拶すると喜ばれるらしい。あまり意味は分かってない(笑)。

仕事
日本と変わらないんじゃないかな。マレーシアは天然資源が強いから、ツインタワーの名前に付いてるペトロナスのような石油の会社が、人気が高いのはあるかも。

都市の序列
位置付けとしては、よく言われるのはKLがあって、シンガポールの隣にあるジョホールがあって、3番手としてイポーがある。KLの括りとしては、そのベッドタウンも含めてKLって扱いになってる。

KLが東京に当たると思う。KL市内があって、その周りにベッドタウンがある。行政はベッドタウン側のプトラジャヤっていう、国際空港とKLの間ぐらいにあるところが中心。プトラジャヤは行政エリアしかない感じ。昔はアクセスが悪くて車やGrabを使う必要があったけど、今は電車が開通して、電車で行けるようになった。

交通機関
KLはだいぶ発達してる。MRT、LRTって呼ばれる鉄道が着々とオープンしたり、工事が進んでるから、結構色んなラインが開通して、新しいところに行けるようになった。

田舎はまだまだ車だね。でもGrabがあるから。タクシーに関しては、日本はすごい不便だなと思う。高いし。タクシーの料金はマレーシアの方がだいぶ安い。

マレーシアにバイタクはないけど、やっぱりバイクは多い。それに田舎の人は車を何台も持ってたりもする。車を運転する身としては、バイクは怖い。マリオカートみたいにびゅんびゅん来る。優しい人柄の人が多いけど、車とバイクの運転は粗いね(笑)。

観光スポット
やっぱりツインタワーかな。中々ああいう建物はないと思う。あとは興味ない人は興味ないと思うけど、イスラム教の礼拝堂のモスクも日本にないね。すごい綺麗なやつは綺麗!

1番有名なマレーシア人
去年、「Everything Everywhere All at Once」でアカデミー賞を獲ったミシェル・ヨーかな。

面白いなって思うのは、人種によって好きな人というか、「これ!」って人が全然違うところ。中華系の人は多分、マレー系の文化の人をあんまり知らない。逆にマレー系の文化の人は中華系の人をあんまり知らない。同じ国だけど、興味の幅は全然違う。ある意味、人種ごとに固まってる。

エンタメ
正直、あんまりマレーシアのエンタメを見てないから分からないけど…子供向けアニメの「ウピンとイピン」はすごい有名で人気。ホテルに泊まった時とかにケーブルテレビでよく放送されてる。トムとジェリーみたいな感じ。マレーシアと言ったらこれなんじゃないかな。

日本のエンタメ
アニメは人気だけど、歌はそんなにかな。K-POPは強いと思う。奥さんはBLACKPINKが好きって言ってた。日本の音楽はあんまり興味を持たれてないんじゃないかな。アニメの音楽は人気だけど。ドラマはあんまり聞かないかな。映画も映画館でやるとしたら、やっぱり名探偵コナンとかアニメだけ。

この前はクアラルンプールで進撃の巨人の展示会をやってたよ。人気あるんだろうなって思った。あとはONE PIECEとかも人気。流行り廃りがあるところを考えると、ONE PIECEが1番強いんじゃないかな。コナンはちょっとマイナーかもしれない。多分、長すぎるから(笑)。鬼滅の刃も人気だったね。よくコスプレイベントもやって、結構人が集まってる。

すごいなと思うのは、やっぱりアニメの力。本当にしょっちゅうイベントをやってる。あとは、元々やってたみたいだけど、2022年くらいに盆踊りをKLでやった時もすごい集客したみたい。数万人来たって。23年の時は影響力が大きすぎて…一応、 神様、宗教に絡むことだから、イスラム教の考え方と合わなくて、一部の政府の偉い人はちょっと物申すこともあったけど、結局反発を食らって。去年もやっぱり結構大きくやってた。

【留学中はバドミントン、サッカー、フットサルなど、色々なスポーツを通して交流しました】

スポーツ
国技も人種によって分かれてる。マレー系はサッカーが好き。中華系はバドミントンかバスケ。やっぱり興味が全然違う。中華系の人はサッカーを全然見てない。

マレーシアのサッカーのリーグは直接見たことはないけど、盛り上がりはすごいと思う。結構力を入れてる。ツインタワーでカウントダウンイベントをやった時に、オープニングセレモニーでサッカーの映像が流れて、チームとコラボしてるとかがあったから。好きな人は多分好きだと思う。イングランドのプレミアリーグも店とかでしょっちゅう流れてて人気。

Reported by 紙屋和広

地球の過ごし方【京極】

2024年07月04日

京極町にある「ふきだし公園」
〈滝から湧き水が流れている様子は圧巻です。公園内には吊り橋もあり、美しい景観を楽しむことができます。近くには、道内で有名なセイコーマートで売られているペットボトルのお水を出荷する工場もあります。京極町まで行けなくとも、北海道旅行の際は是非「セコマ」でgetしてみてください!〉

コレが魅力!

羊蹄山の雪解け水、ついに飲めます!!
名水百選に選出された、道内屈指の名水スポット「ふきだし公園」
毎日8万トンもの水が噴き出す。「羊蹄のふきだし湧水」は、硬度23mg/リットル前後の軟水でクセがない。しかも、少し甘い。ん、牛乳?ってなる時ありますほんとに。いやいや、味覚の問題?さあ、どうでしょう(笑)
近くには温泉があり、サウナの後に飲む湧き水は最高です。

コリャたまげた!

天気予報が本当に当てにならないですね。
山に囲まれた街なので、雨だと思ってたら快晴、晴れてるなと思ったら急に雨。
雪が降る冬とは違って、急な雨には困りますね(笑)GSCの卒業生はスコールには慣れていると思います。わたしもそのひとりです。あ、これ、雨降ってくるぞってなります。

〈ロードトリップで積丹に行って、6月から漁が解禁された雲丹を食べてきました!塩水に浸してないから、とろけておいしかったです。時価5000円程でリーズナブル!〉

コレだけは覚えて!

「セコマ」

道内にあるセイコーマートの愛称です。オレンジ色の看板が目印のコンビニなんです。
HOT CHEFというシリーズの商品は、店内で手作りされたお弁当やザンギ(鶏のからあげ)、バリエーション豊富なにぎりたてのおにぎりが、美味しそうな匂いを感じさせながら店頭に並んでいます。
まるでセコマの回し者ですね、そんなことはないです(笑)

Reported by S.NODA

地球の過ごし方【ホーチミン】

2024年06月10日

〈美味しくて有名なバインミー屋さん〉

コレが魅力!

活気が半端ない!どこに行っても若い人が多く、お店の入れ替わりも激しいので街のエネルギーをとっても感じる。バイクで渋滞が起きたり、いつまで経っても地下鉄が完成しない所がチャームポイント。
フランスの植民地だったこともあり、ご飯は種類豊富でとっても美味しい上に、可愛いカフェが沢山!建物もカラフルなものが多い印象。

コリャたまげた!

①1台のバイクに小さい子どもを2〜3人乗せて家族で移動してたこと(チャイルドシートなどは無い)。最近は車ユーザーも増えているが、ベトナム人はどこに行くにもバイク!!
昼寝も止まってるバイクの上。笑

②会社で昼寝をすること。自分で枕を持ってきて、お昼ご飯の後に自分のデスクで昼寝。電気を消してみんな寝る。
それと、会社に社員の誰かが個人的にネットで買った荷物が届くこと。笑

③喉が痛すぎて医者に行ったら、空気が汚いことが原因だった。「何もできません」と、トローチだけ処方されて診察が終わったこと。

コレだけは覚えて!

Cảm ơn
ベトナム語で「ありがとう」。発音は「カムォン」「カムゥン」。英語の「Come on(カモン)」と同じように発音しても伝わるはず。

ぜひ一度足を運んでみてください!

Reported by 岡崎真由巳

地球の過ごし方【アテネ】

2024年05月19日

海がとーーっても綺麗で、ピスタチオが有名な【エギナ島(Αίγινα / Aígina)】にてランチをした時の写真です♪
アテネの中心部から電車と船で移動し、1時間半程度で行くことができます。
新鮮なシーフードを楽しんだ後には、豊かな緑と煌めく海を思う存分満喫し、心ゆくまでリフレッシュしました♡

コレが魅力!

とにかく天気がいいこと!!基本的に青空です!笑 道端に咲いているオレンジやレモン、ブーゲンビレアの木々とのコントラストが鮮やかで美しく、心がスカーっと晴れる気がします♪

コリャたまげた!

カフェ文化!!朝からみんなカフェに集まって、わいわいおしゃべりしてます♪ みんな本当におしゃべりが大好きなので、朝からとっても賑やかでポジティブな気持ちをチャージできます★

もう一つビックリしたのが、みんなお昼寝をすることです!笑 1日をお昼寝前とお昼寝後の2パートに分けて生活してます。

ランチもディナーも日本と比べて2時間くらい遅くて、朝から夜中まで、わいわい賑わってます♪ ペットとも一緒に楽しい時間を過ごすことができ、よく猫ちゃんにご飯を狙われてます。笑

コレだけは覚えて!

ευχαριστώ (efcharistó)」
ギリシャ語でThank you という意味です!ギリシャの人たちは、ギリシャ語で話そうとすることをとても喜んでくれて、(一見ちょっと怖かったり、怒ってるの??というように見えるけれど、、笑)素敵な笑顔で親しみを持って受け入れてくれます♪

Reported by Monami Uchikawa

校友会ニュース