地球の過ごし方【ジャカルタ】
2023年12月23日
〈2022年1月からジャカルタで駐在員として働く忍田ゆいさん。現地の魅力をたっぷり語ってくれた〉
魅力
国としての魅力は、花粉症がない、寒くない、冬がない。ここが1番良いところ。花粉に関しては、まずスギの木がない。私、めっちゃ花粉症で。それが全くないっていうのと、1年中暖かいから1年中マリンスポーツができる。洋服もコートやニットを全部あげちゃった。日本にも置いてない!コートを1着だけ残してるかな。すごい身軽。あと梅雨もない。雨季があるけど、夕方の数時間雨が降るだけだよ。
仕事面だと、裁量があるのと、自分の影響度が大きいからとてもやりがいがある。日本だと関われない色んな業種の人と関われるよ。
仕事はかなり楽しいというか、面白い。日本だとやっぱり、いち営業員として、ある程度決まったルーティン、ルールの中で働いてたけど、こっちだと「今の会社をより良くするためにはどうしたらいいかな」「インドネシア人のみんながより良いパフォーマンスを出すためには、どういうルールや仕組みが必要かな」って考えたりとか。人数が少ない組織にいる分、自分の影響力が大きいから、そこがめちゃくちゃ面白い。やったらやった分だけ成果になる。でも、忙しい(笑)。
あと、週末にバリとかに行けるところはめちゃくちゃ良いな。ちっちゃい島がたくさんあるから、週末、土日だけで色んなところに遊びに行けるのは面白いと思う。
特徴
インドネシアって今、平均年齢が30歳ぐらいで。若い人が多くて、かつ人口は2.7億人でめちゃくちゃ多い。すごい活気があるっていうか。中国、インド、アメリカ、インドネシアの順番に多いらしい。面積は…島がとにかく多い。1万個ぐらいで成り立ってるから。
だからやっぱりスタッフ、働いてる従業員の子も結婚が早いね。20代前半で結婚してるから。少子化とは無縁だね。こっちはかなり兄弟が多い。昔の日本もこんな感じだったのかなと思う。昔の日本って多かったよね。なんかそういう感じがする。5人、6人くらいいるんじゃないかな。どんどん生まれてるけど、医療が日本ほど発達してないから、平均寿命が短いと言われることもあるよ。
平均身長は、そこと比べると私の身長は高い。小さい人が多いね。
物価
最近上がってる。ただ、何て言うんだろうな…ものすごい貧富の差が激しい国だから、屋台でご飯食べようって思ったら本当に100円程度で食べられる。でもレストランで食べようってなったら普通に日本と同じぐらい。1000円、2000円とか全然しちゃうから、その差がすごい大きい。貧富の差はタイやマレーシアよりもかなり大きいかな。
富裕層は基本的に華京かな。マレーシアにもマレーシアンチャイニーズっていたよね。そういう人たちがインドネシアにもいて、そこがものすごいお金持ち。一方で、土着のインドネシア人っていうのかな、そういう人たちはかなり…。
驚いたこと
暖かい国だからものすごい温厚だけど、その分時間にルーズな人は多い。友達レベルではなくて、仕事でもかなりルーズな人が多い。納期管理とは?みたいな感じ。そこら辺がやっぱり、日本の仕事に慣れてたらかなり難しいところ。「そういう文化だよね」って許すのか、「日系の会社だから守んないと」って教えるべきなのか。結構難しい。
〈空港と街中を繋ぐ電車内の様子。ターミナルのBNIシティ駅まではおよそ1時間で5万ルピア(約500円)。タクシーを使うよりも安い〉
交通の便はめっちゃ不便。車は運転できないし、電車も危ないって言われるし。 タイだと結構電車に乗るけど、インドネシアはあんまり。1回ぐらいしか乗ってないと思う。道路がボコボコだから、自転車も乗れない。歩道がないところが多いし。
食事
食事に困ると思ったら、そんなことなくて。モールに行ったら分かると思うけど、日本食も美味しいし、お寿司とかもあるし、何でもある。ピザやパスタとかのイタリアンも美味しいし、食事には全く困らない。インドネシア料理も好き。だけど揚げ物が多いから、毎日はいらないかな。野菜とかヘルシーなものを食べたくなる。毎日チャーハンや炒め飯だとね…。吉野家とかがあるから牛丼を売ってるんだけど、逆にそれがヘルシーな気がしてて。米と肉。とにかく揚げ物が多いから。
〈街中のショッピングモールは、日本発のチェーン店でいっぱい。値段は日本と同程度〉
日本食がめっちゃ人気。みんなすごい好き。お寿司やトンカツ、ラーメンが1番人気かな。ラーメンの店はかなり多いね。よく並んでるし。
〈インドネシア語での注文もお手の物!〉
言語
インドネシア語って、世界で1番簡単な言語って言われてる。最近できた言語で、マレー語をベースに作られてる。単純ですごく簡単。覚えやすいよ。英語は街でほとんど通じないかな。基本的にはインドネシア語。タクシーやホテルとかお店もそうかも。バリに行ったらほとんど英語が通じる。日本語も通じるかも。やっぱり観光客が多いところは通じるかな。
バリはオーストラリア人が最近、めちゃくちゃ多いらしい。オーストラリアから近いんだよ。バリ直行便があって。真下なんだよね。ジャカルタは結構最近、韓国人が多いかもしれない。働いてる人も多いしね、韓国人。
現地の人とは間違えられないかな。「肌の色で分かる」って。私でも「白いよね」って言われる。
日本人駐在員は大体2万人。あんまり多くないかもね。アジアで1番多いタイで8万人。4分の1だから、やっぱり少ないね。駐在員コミュニティーで、県人会とかはあるよ。出身の県。でも自分は行ったことがない。あとは何年生まれの会みたいなのもあるらしいんだけど、そもそも私と同い年がかなり少ないから…年上が多い。
覚えておいた方がいい言葉
「テリマカシー」と「サマサマー」。「ありがとう」と「どういたしまして」。あと「おはよう」の「サラマッパギー」と「美味しい」のエナック。マンタップも良いね。マンタップは「ベリーグッド」みたいな。
〈カフェでバドミントンの試合を放送。よく見ると相手は日本人ペアだった〉
スポーツ
バドミントンが国技。めっちゃ強い。サッカーは、チームはあるけどね。でもあんまり…1年中暑いからね。でも駐在員で、バレー部やサッカー部、フットサル部があって、バレー部は一応入ってる。ポジションはアタッカーだけど、あんまり参加してない(笑)。ラクロスもあるよ。でもあんまり参加してない(笑)。
〈日本からおよそ3か月半遅れで「名探偵コナン 黒鉄の魚影」の上映開始。インドネシアでは上映作品の入れ替わりが激しく、2週間ほどで上映が終了してしまう〉
エンタメ
テレビをあんまり見てないからな…。K-POP人気はすごい。BTSやBLACKPINKとかね。めちゃくちゃ人気。JKTも人気なんじゃない?現地のアイドルは…歌手はいるけど、アイドルグループはあんまり聞かないかな。
現地の映画はある。映画館はホラー映画ばっかり。みんなホラー映画が好きなんだって。でも日本の作品もめっちゃ人気だよ。呪術廻戦、鬼滅の刃、東京リベンジャーズはめちゃくちゃ人気。意外だったのが、鬼滅は日本だと子供に人気だけどインドネシアだと大人に人気。呪術廻戦は日本だと子供よりちょっと上の人だけど、こっちだと呪術廻戦が子供に人気なんだって。だから「呪術廻戦面白いよね」って言ったら、「そんな子供っぽいの見てるんだ」って言われたことがある。ポケモンとかも人気。ドラえもんが1番人気かな。ドラえもんもちびまる子ちゃんもインドネシア語バージョンのアニメがやってる。コナンは…映画館が満席だったけどね。
1番有名な日本人
仲川遥香ちゃんだと思う。AKBからJKTに移動した子で、ちょっと前にJKTを卒業した。こっちでタレントをやっていて、すっごい人気。知らない人はいないと思う。インドネシアに移籍して大成功した日本人みたいな感じで、結構取り上げられてる。インドネシア語もペラペラ。
〈バリには猿が多数生息。油断していると荷物をひったくられるので要注意!〉
Reported by Yui Oshida